その2 日本語マニュアルの作成
海外で作成されたツールはいわゆる「2バイト文字」の扱いがどうしてもお座なりになります。Doxygenはかなり頑張ってくれていますが、デフォルトでは日本語マニュアルは作成されません。この章では日本語のマニュアルを作成する手順について見てみます。
@ Doxygenに文字コードを教えてあげる
デフォルトでDoxygenは解析するコードがUTF-8形式で保存されていると仮定しています。よって、コードをこの形式で保存すれば何も考えずにマニュアルが作成されます。しかし、例えばVisual StudioなどはShift-JIS形式のため、Doxygenの解析が失敗する事があります。そうするとマニュアルの日本語部分が文字化けしてしまいます。これを避けるためにはDoxywizardでDoxygenに文字コードを教えてあげます。
Doxywizardを開き[Expart]タグを選択します。ここには非常に細かな設定項目が並んでいます。
設定する箇所は2箇所です。まずProject内にある「OUTPUT_LANGUAGE」をJapaneseにします。これで日本語マニュアルが作成されます。ただ、このままだと文字化けが起こります。
続いて、Inputの中にあるINPUT_ENCODINGに「CP932」と文字を打ちます。CP932というのはMicrosoftなどが拡張したShift-JIS文字コードです。Visual Studioなどのソースコードはこの文字コードを指定するとDoxygenでうまく読み込んでくれます。
この指定で概ね日本語化が成されるようです。
これでDoxygen側の設定はとりあえずOKです。次からはソースコード側ですべき事を少しずつ見ていきましょう。