<戻る

ハードウェア編
その2 パラレルポートとコントローラをつなぐ回路


 コントローラ側の準備は万全で、後はパラレルポートとコントローラを回路で結ぶだけです。



@ 電気を使ってボタンを押したことにする

 物理的にではなくて電気的にON・OFFをするにはどうしたら良いでしょうか?生物畑出身の私は電気についてはさっぱりなので、某工学部出身の知人にヘルプした所、「トランジスタを使えばよいんですよ」とのこと。

 トランジスタには3つの「足」ベース(B)、コネクタ(C)、エミッタ(E)があり、ベース-エミッタ間に流れる小さな電流をきっかけにしてコネクタとエミッタ間に流れる大電流を操作する事が出来ます。つまり、ベースエミッタ間の電流をON・OFFする作用が、別回路のスイッチとみなせます。

 色々検討とテストを兼ねて、トランジスタを用いた適当な回路図ができました。


私回路図など書いたことがありませんので変な所はご勘弁(^-^;

 知っている人が見たら笑うんだろうなぁと想像しますが、今の私にはこれが精一杯です。上の回路は3PIN分しかありませんが、実際はパラレルポートの2〜9PINすべてに1つずつトランジスタをつけます。GNDの前に100Ωの抵抗が入っています。この抵抗値はボタンの裏にあった可変抵抗素子の抵抗分です。パラレルポートから出力されるベース-エミッタ間の電流量が全開になった時、コネクタ−エミッタ間にはコントローラから供給される十分な電流が流れます。パラレルポートはOFFの時にでも0.2V程度の電圧がありますが、この電圧だとコネクタ−エミッタ間に電流が生じませんので、コントローラは作動しません。GNDはPS2側とパラレルポート側の2つがありますが、これは両方に流す必要があります。テスト回路でPS2側だけに流したところ、変な電圧が生じてしまって焦りました(^-^;


A 必要な部品を揃える

 パソコンのパラレルポートはD-Sub25pinのメス型です。よって、パソコンと回路の基板を結ぶD-Sub25pinストレートケーブル(オス・オス)が必要です。回路の基板には当然そのD-Subコネクタ(メス)が必要ですね。これはちゃんとそういう部品が売っています。基板はユニバーサル基盤を用います。トランジスタはとっても有名な2SC1815GRを使用。100Ωの抵抗は1/6Wです。回路とコントローラを結ぶために、やはりD-Sub25pinストレート両オスのコネクタおよびケーブルを使用しました。今思えばD-Sub9pinにすれば楽だったんですが、なんとなく選んでしまったためにちょっと苦労。

 今回のパーツはすべて秋葉原の秋月電子http://akizukidenshi.com/で注文しました。遠距離で田舎では厳しいのです・・・。

 届いた部品をユニバーサル基盤に付けていきます。そうして出来上がった基盤がこちら。

ええ、基盤の大きさを間違えましたとも(笑)。裏はこうなっています。

中央を走る線がGND線です。白いコードが左右に分かれていますが、左側がPS2のGND、右側がパラレルポートのGND(18PIN)に繋がっています。コード全体はこうなりました。

こうみると、様になるから不思議なもんです。ちなみに、スタートボタン、セレクトボタンは何もいじっていませんので通常通りに使用可能です。トランジスタが8つ並ぶ姿はなかなかにして工夫が無く面白い光景です(笑)。PS2のコントローラと基盤を繋ぐD-Sub25Pinコネクタにもちまちまと半田付けがされています。



B 動作テスト

 上のコードをパソコンとPS2に繋ぎ、動作テストをしてみました。パソコンで簡易プログラムを作り、PS2側ではテクニクビートを起動させます。パラレルポートから「○をON」という信号を送ると・・・

動いた〜〜

ちゃんと動きました!反応速度もばっちりです。ハードウェアはこれで万全のようです。後は、自動操作を可能にするソフトウェアを作れば、計画もいよいよ実現できそうな予感がしてきました。